NINJA TOOLS
対
象
物
曼
荼
羅
華
(
マ
ン
ダ
ラ
ゲ
)
成
分
■
朝
鮮
朝
顔
の
成
分
:
全
草
に
t
r
o
p
a
n
e
a
l
k
a
l
o
i
d
s
(
ト
ロ
パ
ン
骨
格
を
持
つ
a
l
k
a
l
o
i
d
)
の
ス
コ
ポ
ラ
ミ
ン
(
ヒ
ヨ
ス
チ
ン
)
、
l
-
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
(
d
l
-
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
)
、
ス
コ
ポ
レ
チ
ン
を
含
み
、
総
a
l
k
a
l
o
i
d
含
量
は
花
に
最
も
多
く
、
種
子
や
葉
に
は
や
や
少
な
い
。
種
子
の
a
l
k
a
l
o
i
d
は
s
c
o
p
o
l
a
m
i
n
e
0
.
2
4
%
を
主
と
し
て
、
l
-
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
0
.
0
2
%
、
a
t
r
o
p
i
n
e
0
.
0
0
2
5
%
を
含
む
。
日
局
I
I
I
に
収
載
さ
れ
た
こ
と
が
あ
る
。
■
白
花
朝
鮮
朝
顔
の
成
分
:
葉
に
は
a
l
k
a
l
o
i
d
0
.
4
%
を
含
有
し
、
主
成
分
は
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
及
び
ア
ト
ロ
ピ
ン
で
あ
る
。
■
洋
種
朝
鮮
朝
顔
の
成
分
:
葉
に
は
t
r
o
p
a
n
e
a
l
k
a
l
o
i
d
s
の
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
、
ス
コ
ポ
ラ
ミ
ン
、
ア
ポ
ア
ト
ロ
ピ
ン
、
メ
テ
ロ
イ
ジ
ン
の
他
、
硝
石
を
含
む
。
種
子
に
は
約
0
.
4
%
の
a
l
k
a
l
o
i
d
を
含
み
、
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
を
主
成
分
と
し
、
ま
た
パ
ル
ミ
チ
ン
、
ス
テ
ア
リ
ン
な
ど
か
ら
な
る
脂
肪
油
2
5
%
を
含
み
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
、
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
の
製
造
原
料
と
な
る
。
一
般
的
性
状
■
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
(
マ
ン
ダ
ラ
ゲ
、
キ
チ
ガ
イ
ナ
ス
ビ
、
イ
ガ
ナ
ス
ビ
、
ゲ
カ
コ
ロ
シ
)
。
ナ
ス
科
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
属
。
D
a
t
u
r
a
m
e
t
e
L
.
(
=
D
.
a
l
b
a
N
e
e
s
)
、
朝
鮮
朝
顔
、
曼
荼
羅
華
。
[
英
]
d
a
t
u
r
a
l
e
a
f
。
熱
帯
ア
ジ
ア
の
原
産
で
、
日
本
に
は
江
戸
時
代
に
渡
来
し
、
薬
用
に
栽
培
さ
れ
た
が
、
現
在
は
殆
ど
見
ら
れ
な
く
な
っ
た
1
年
草
。
[
有
毒
部
分
]
花
又
は
全
草
(
曼
荼
羅
華
)
、
種
子
(
曼
荼
羅
子
)
、
葉
(
曼
荼
羅
葉
)
。
[
薬
効
・
薬
理
]
ト
ロ
パ
ン
ア
ル
カ
ロ
イ
ド
は
一
般
に
副
交
感
神
経
抑
制
作
用
、
中
枢
神
経
興
奮
作
用
を
示
す
。
ア
ト
ロ
ピ
ン
は
副
交
感
神
経
を
遮
断
し
、
中
枢
神
経
を
初
め
亢
進
、
次
い
で
麻
痺
さ
せ
、
ま
た
血
圧
の
上
昇
、
脈
拍
の
亢
進
、
分
泌
機
能
の
抑
制
、
瞳
孔
の
散
大
を
起
こ
す
。
ス
コ
ポ
ラ
ミ
ン
は
ア
ト
ロ
ピ
ン
に
類
似
の
作
用
を
示
す
が
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
よ
り
も
散
瞳
作
用
が
強
く
、
分
泌
抑
制
作
用
が
弱
い
。
本
種
は
以
前
鎮
痛
麻
酔
薬
と
し
て
使
用
さ
れ
た
が
、
現
在
で
は
ア
ト
ロ
ピ
ン
、
ス
コ
ポ
ラ
ミ
ン
の
抽
出
原
料
と
さ
れ
る
。
■
シ
ロ
バ
ナ
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
(
D
a
t
u
r
a
s
t
r
a
m
o
n
i
u
m
L
.
)
、
ナ
ス
科
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
属
。
白
花
朝
鮮
朝
顔
。
[
英
]
J
i
m
s
o
n
W
e
e
d
、
J
a
m
e
s
t
o
w
n
W
e
e
d
。
熱
帯
ア
ジ
ア
原
産
で
、
日
本
に
は
明
治
初
期
渡
来
し
、
道
端
や
荒
地
に
野
生
化
し
、
ま
た
薬
用
に
栽
培
さ
れ
る
1
年
草
。
[
薬
用
部
分
]
葉
(
ダ
ツ
ラ
葉
)
。
[
薬
効
・
薬
理
]
葉
は
鎮
痛
、
鎮
痙
、
鎮
咳
、
目
薬
な
ど
に
用
い
る
。
■
ヨ
ウ
シ
ュ
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
(
D
a
t
u
r
a
s
t
r
a
m
o
n
i
u
m
L
.
v
a
r
.
c
h
a
l
y
b
e
a
K
o
c
h
(
=
D
.
t
a
t
u
l
a
L
.
)
、
ナ
ス
科
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
属
。
フ
ジ
イ
ロ
マ
ン
ダ
ラ
ゲ
、
洋
種
朝
鮮
朝
顔
。
熱
帯
ア
メ
リ
カ
原
産
で
、
日
本
に
は
明
治
1
2
年
に
渡
来
し
、
各
地
の
道
端
や
荒
地
に
野
生
化
し
、
薬
用
に
栽
培
さ
れ
る
帰
化
植
物
で
1
年
草
。
[
薬
用
部
分
]
葉
(
ダ
ツ
ラ
、
マ
ン
ダ
ラ
葉
)
、
種
子
。
[
薬
効
・
薬
理
]
鎮
痛
、
鎮
痙
、
鎮
咳
剤
と
し
て
使
用
す
る
。
■
ダ
ツ
ラ
(
D
a
t
u
r
a
)
、
マ
ン
ダ
ラ
葉
、
[
局
6
]
、
[
劇
]
。
洋
種
朝
鮮
朝
顔
、
白
花
洋
種
朝
鮮
朝
顔
、
の
花
期
の
葉
を
乾
燥
し
た
も
の
で
あ
る
。
本
品
は
総
a
l
k
a
l
o
i
d
(
ヒ
ヨ
ス
チ
ア
ミ
ン
と
し
て
)
0
.
2
5
%
以
上
を
含
む
。
本
品
は
特
異
な
麻
酔
性
の
臭
い
と
、
催
吐
性
の
不
快
な
苦
味
を
有
す
る
。
毒
性
■
植
物
中
の
a
l
k
a
l
o
i
d
含
量
は
、
生
育
条
件
や
時
期
に
よ
っ
て
異
な
る
の
で
、
摂
取
量
と
症
状
を
関
連
づ
け
る
の
は
難
し
い
。
[
1
]
朝
鮮
朝
顔
の
種
子
を
数
粒
か
ら
4
0
0
粒
摂
食
し
た
1
3
名
の
高
校
生
が
、
中
毒
を
起
こ
し
た
。
[
2
]
ア
メ
リ
カ
朝
鮮
朝
顔
(
ケ
チ
ョ
ウ
セ
ン
ア
サ
ガ
オ
)
の
種
子
を
摂
食
し
た
7
8
歳
の
女
性
が
中
毒
症
状
を
呈
し
た
。
[
3
]
朝
鮮
朝
顔
の
根
を
牛
蒡
と
間
違
え
て
炊
き
あ
げ
た
五
目
飯
を
摂
食
し
た
3
人
が
、
中
毒
症
状
を
呈
し
て
入
院
し
た
。
■
b
e
l
l
a
d
o
n
n
a
a
l
k
a
l
o
i
d
(
a
t
r
o
p
i
n
e
、
s
c
o
p
o
l
a
m
i
n
e
、
l
-
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
等
)
は
、
副
交
感
神
経
と
汗
腺
に
行
く
交
感
神
経
の
末
端
で
、
こ
れ
か
ら
遊
離
す
る
ア
セ
チ
ル
コ
リ
ン
の
作
用
を
遮
断
す
る
。
従
っ
て
中
枢
作
用
以
外
の
症
状
の
全
て
は
こ
れ
で
説
明
で
き
る
。
中
毒
症
状
と
し
て
常
に
見
ら
れ
る
も
の
は
、
副
交
感
神
経
の
麻
痺
に
よ
る
散
瞳
と
遠
近
調
節
力
や
対
光
反
射
の
消
失
で
あ
る
。
自
覚
症
状
と
し
て
眼
の
ま
ぶ
し
が
り
眼
の
ち
ら
つ
き
が
発
現
す
る
。
中
枢
神
経
に
対
し
て
は
、
当
初
、
軽
い
抑
制
、
続
い
て
刺
激
症
状
、
反
射
の
亢
進
、
更
に
重
篤
に
な
る
と
昏
睡
か
ら
死
に
い
た
る
。
不
安
、
譫
妄
、
失
見
当
識
、
幻
覚
、
活
動
亢
進
な
ど
が
見
ら
れ
る
た
め
、
精
神
分
裂
病
の
急
性
期
や
急
性
ア
ル
コ
ー
ル
中
毒
と
間
違
え
ら
れ
る
。
涙
腺
、
唾
液
腺
、
汗
腺
な
ど
の
外
分
泌
が
抑
制
さ
れ
る
。
口
腔
粘
膜
が
乾
燥
す
る
の
で
、
口
渇
、
発
声
困
難
、
喫
食
困
難
な
ど
を
訴
え
る
。
発
汗
が
抑
制
さ
れ
る
の
で
、
皮
膚
が
乾
燥
、
熱
感
を
持
つ
。
皮
膚
の
紅
潮
を
見
る
が
、
顔
面
、
首
、
上
半
身
に
著
し
く
、
特
に
小
児
に
よ
く
見
ら
れ
る
。
発
汗
が
抑
制
さ
れ
る
か
ら
、
体
温
が
上
昇
す
る
。
特
に
小
児
や
高
温
環
境
で
は
4
3
℃
に
も
達
し
、
そ
う
な
れ
ば
致
命
的
で
あ
る
。
小
児
で
は
鼓
腸
が
見
ら
れ
る
。
頻
脈
、
血
圧
上
昇
が
見
ら
れ
る
が
、
末
期
に
は
血
圧
低
下
、
呼
吸
麻
痺
が
起
こ
る
。
■
a
t
r
o
p
i
n
e
(
d
l
-
h
y
o
s
c
y
a
m
i
n
e
)
毒
性
:
マ
ウ
ス
(
経
口
)
L
D
5
0
5
4
8
m
g
/
k
g
。
致
死
量
:
成
人
1
0
0
m
g
以
上
、
小
児
1
0
m
g
-
2
0
m
g
。
た
だ
し
、
小
児
で
は
1
0
m
g
以
下
の
致
死
例
も
あ
り
、
成
人
で
は
1
g
の
服
用
で
も
回
復
例
が
あ
る
。
体
内
動
態
:
T
m
a
x
:
1
時
間
、
t
1
/
2
:
1
3
-
3
8
時
間
、
蛋
白
結
合
率
:
5
0
%
、
排
泄
:
8
5
-
9
0
%
/
2
4
時
間
(
尿
中
)
。
■
s
c
o
p
o
l
a
m
i
n
e
:
経
口
中
毒
量
:
3
-
5
m
g
■
洋
種
朝
鮮
朝
顔
:
根
茎
に
a
l
k
a
l
o
i
d
約
0
.
4
-
0
.
6
%
、
種
子
に
は
約
0
.
4
%
含
有
す
る
。
重
症
中
毒
発
現
量
:
種
子
5
0
-
1
0
0
粒
。
小
児
致
死
量
:
葉
及
び
種
子
4
-
5
g
。
症
状
[
1
]
3
0
分
か
ら
2
時
間
し
て
最
初
に
出
る
症
状
は
口
渇
、
喉
の
痛
み
、
体
の
ふ
ら
つ
き
、
倦
怠
感
、
眠
気
、
瞳
孔
の
散
大
で
あ
る
。
そ
の
後
、
興
奮
、
譫
妄
状
態
、
失
見
当
識
、
虫
を
つ
か
ん
だ
り
、
壁
を
ま
さ
ぐ
っ
た
り
、
ゴ
ミ
を
つ
か
む
よ
う
な
動
作
、
運
動
乱
発
状
態
を
示
す
。
尿
失
禁
、
強
直
性
間
代
性
痙
攣
も
見
ら
れ
た
。
4
8
時
間
程
度
で
退
院
し
た
が
、
そ
の
間
の
こ
と
は
覚
え
て
い
な
い
と
い
う
健
忘
が
あ
り
、
退
院
時
で
も
散
瞳
は
残
っ
た
。
[
2
]
散
瞳
、
口
渇
、
意
識
混
濁
、
譫
妄
の
症
状
を
呈
し
た
が
、
1
日
後
に
は
回
復
し
た
。
[
3
]
食
後
3
0
分
後
に
口
の
痺
れ
、
口
渇
、
吐
気
が
現
れ
、
足
の
ふ
ら
つ
き
、
子
供
が
だ
だ
を
こ
ね
た
り
、
指
で
何
か
を
つ
か
も
う
と
す
る
か
の
よ
う
に
手
を
出
し
た
り
、
暴
れ
た
り
と
い
う
、
錯
乱
や
意
識
消
失
な
ど
の
症
状
が
あ
っ
た
。
■
経
口
後
3
0
分
程
度
で
口
渇
が
発
現
し
、
体
の
ふ
ら
つ
き
、
嘔
気
、
倦
怠
感
、
眠
気
。
精
神
神
経
症
状
:
興
奮
、
錯
乱
、
幻
覚
と
発
熱
、
昏
睡
。
消
化
器
症
状
:
悪
心
。
皮
膚
症
状
:
皮
膚
の
乾
燥
、
紅
潮
、
首
、
顔
、
身
体
の
紅
斑
。
循
環
器
症
状
:
心
悸
亢
進
。
血
圧
上
昇
、
頻
脈
が
見
ら
れ
る
が
、
末
期
に
は
血
圧
低
下
、
呼
吸
麻
痺
を
来
す
。
呼
吸
器
症
状
:
速
い
呼
吸
、
呼
吸
抑
制
。
そ
の
他
:
頻
尿
、
尿
閉
、
嚥
下
困
難
、
瞳
孔
散
大
、
光
線
嫌
忌
、
視
力
障
害
。
処
置
毒
物
の
排
除
:
催
吐
又
は
胃
洗
浄
、
活
性
炭
と
塩
類
下
剤
投
与
(
食
塩
水
又
は
吐
根
シ
ロ
ッ
プ
1
5
m
L
を
与
え
、
次
に
水
、
牛
乳
あ
る
い
は
果
実
ジ
ュ
ー
ス
2
5
0
m
L
を
与
え
て
吐
か
せ
る
)
。
維
持
管
理
:
気
道
を
確
保
し
、
呼
吸
管
理
(
酸
素
吸
入
・
人
工
呼
吸
)
。
対
症
療
法
*
モ
ル
ヒ
ネ
の
使
用
は
呼
吸
抑
制
が
あ
る
た
め
避
け
る
。
*
興
奮
が
強
い
と
き
は
抱
水
ク
ロ
ラ
ー
ル
(
2
%
溶
液
を
直
腸
内
投
与
)
又
は
ジ
ア
ゼ
パ
ム
投
与
。
*
口
渇
に
は
氷
水
。
鼻
・
眼
の
乾
燥
に
は
流
動
パ
ラ
フ
ィ
ン
。
*
散
瞳
や
眼
圧
上
昇
に
は
塩
酸
ピ
ロ
カ
ル
ピ
ン
又
は
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
(
ウ
ブ
レ
チ
ド
点
眼
液
:
臭
化
ジ
ス
チ
グ
ミ
ン
0
.
5
-
1
%
点
眼
液
)
点
眼
。
*
発
熱
に
は
冷
罨
法
。
*
拮
抗
剤
:
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
2
m
g
(
国
内
未
発
売
)
を
緩
徐
に
静
注
す
る
。
効
果
を
見
た
上
で
、
2
0
分
程
度
経
過
後
に
、
必
要
が
あ
れ
ば
1
-
2
m
g
を
追
加
す
る
。
小
児
で
は
0
.
5
m
g
を
使
用
。
副
交
感
神
経
の
麻
痺
で
、
消
化
管
の
蠕
動
が
抑
制
さ
れ
る
た
め
、
喫
食
物
が
長
時
間
以
内
に
滞
留
す
る
。
こ
の
事
態
は
b
e
l
l
a
d
o
n
n
a
a
l
k
a
l
o
i
d
中
毒
の
初
期
治
療
で
は
重
要
で
、
摂
取
後
2
4
時
間
以
内
で
あ
れ
ば
、
催
吐
、
胃
洗
浄
、
活
性
炭
と
下
剤
の
投
与
が
適
応
で
あ
る
。
し
か
し
、
植
物
片
は
胃
洗
浄
で
出
す
こ
と
が
で
き
な
い
。
膀
胱
の
弛
緩
性
麻
痺
が
起
こ
る
た
め
尿
閉
と
な
り
、
し
ば
し
ば
導
尿
の
必
要
が
あ
る
。
導
尿
し
な
い
と
尿
失
禁
を
起
こ
す
。
中
毒
症
状
は
ア
セ
チ
ル
コ
リ
ン
作
用
の
遮
断
に
よ
る
も
の
で
、
抗
コ
リ
ン
エ
ス
テ
ラ
ー
ゼ
剤
を
投
与
、
ア
セ
チ
ル
コ
リ
ン
の
分
解
を
抑
制
し
、
こ
れ
を
神
経
末
端
に
蓄
積
さ
せ
る
こ
と
を
考
え
る
。
中
枢
作
用
に
拮
抗
さ
せ
る
た
め
に
は
、
抗
コ
リ
ン
エ
ス
テ
ラ
ー
ゼ
剤
の
中
で
も
、
血
液
脳
関
門
を
通
過
し
、
中
枢
神
経
内
に
入
る
も
の
で
な
く
て
は
な
ら
な
い
。
現
在
あ
る
も
の
と
し
て
は
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
だ
け
で
、
こ
れ
が
b
e
l
l
a
d
o
n
n
a
a
l
k
a
l
o
i
d
中
毒
の
特
効
薬
で
あ
る
。
静
注
に
よ
り
症
状
の
劇
的
な
改
善
が
見
ら
れ
る
が
、
国
内
で
は
市
販
さ
れ
て
い
な
い
。
病
院
薬
局
製
剤
と
し
て
製
剤
し
た
も
の
を
使
用
す
る
。
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
は
、
気
管
支
喘
息
、
四
肢
等
の
壊
死
、
心
疾
患
、
消
化
管
や
尿
路
の
機
械
的
狭
窄
を
増
悪
す
る
の
で
使
用
に
際
し
十
分
に
注
意
。
万
一
、
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
に
よ
る
副
交
感
神
経
刺
激
症
状
が
出
た
と
き
に
は
0
.
5
-
1
.
0
m
g
の
ア
ト
ロ
ピ
ン
を
静
注
す
る
。
事
例
「
で
す
か
ら
、
そ
の
茄
子
自
体
が
怪
し
い
。
毒
茄
子
だ
っ
た
に
違
い
ね
え
ん
で
。
す
わ
が
味
噌
に
毒
を
入
れ
た
の
な
ら
、
普
通
の
茄
子
で
間
に
合
う
。
茄
子
や
胡
瓜
は
こ
う
こ
に
す
る
の
で
、
い
つ
も
台
所
に
あ
る
そ
う
で
す
」
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
親
分
は
柴
折
戸
を
そ
っ
と
開
け
て
庭
に
入
り
、
あ
ち
こ
ち
眺
め
て
い
ま
し
た
が
、
隅
の
低
い
草
に
目
を
付
け
て
そ
の
傍
ら
に
屈
み
ま
し
た
。
見
る
と
何
本
か
の
茄
子
で
、
と
こ
ろ
ど
こ
ろ
に
小
さ
な
紺
色
の
実
を
つ
け
て
い
ま
す
。
親
分
は
小
声
で
「
見
ね
え
。
も
の
茄
子
だ
。
幹
の
あ
た
り
に
接
ぎ
木
し
た
痕
が
あ
る
だ
ろ
う
。
何
か
の
毒
草
に
茄
子
を
接
い
で
毒
茄
子
を
作
っ
た
ん
だ
」
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
親
木
は
曼
荼
羅
華
、
俗
に
気
狂
い
茄
子
と
呼
ば
れ
て
い
る
毒
草
で
、
こ
れ
を
台
木
に
し
て
食
用
の
茄
子
を
接
い
だ
と
言
い
ま
す
。
こ
の
植
物
毒
が
体
内
に
は
い
る
と
呼
吸
障
害
を
起
こ
し
、
全
身
に
痙
攣
が
起
こ
っ
て
死
ん
で
し
ま
い
ま
す
。
[
泡
坂
妻
夫
:
自
来
弥
小
町
-
毒
を
食
ら
わ
ば
;
文
藝
春
秋
,
1
9
9
7
]
備
考
p
h
y
s
o
s
t
i
g
m
i
n
e
注
[
商
]
A
n
t
i
l
i
r
i
u
m
[
適
応
]
三
環
系
抗
う
つ
薬
、
ア
ト
ロ
ピ
ン
、
ス
コ
ポ
ラ
ミ
ン
過
剰
投
与
に
対
す
る
解
毒
。
緑
内
障
。
[
用
]
成
人
:
1
回
2
m
g
を
2
0
分
毎
に
静
注
又
は
筋
注
。
小
児
:
1
回
0
.
0
1
-
0
.
0
3
m
g
/
k
g
を
1
5
-
3
0
分
毎
に
静
注
。
総
投
与
量
2
m
g
ま
で
。
0
.
1
%
-
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
注
射
剤
(
院
内
製
剤
)
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
(
6
局
-
試
薬
)
0
.
1
g
メ
タ
重
亜
硫
酸
ナ
ト
リ
ウ
ム
(
試
薬
)
0
.
1
g
ク
エ
ン
酸
(
試
薬
)
0
.
0
1
g
ク
ロ
ロ
ク
レ
ゾ
ー
ル
(
試
薬
)
0
.
2
g
塩
化
ナ
ト
リ
ウ
ム
(
局
方
)
0
.
9
g
注
射
用
水
全
量
1
0
0
m
L
調
製
法
:
注
射
用
水
(
局
方
)
に
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
、
メ
タ
重
亜
硫
酸
ナ
ト
リ
ウ
ム
、
ク
エ
ン
酸
、
ク
ロ
ロ
ク
レ
ゾ
ー
ル
、
塩
化
ナ
ト
リ
ウ
ム
を
溶
解
し
、
全
量
1
0
0
m
L
と
す
る
。
次
い
で
メ
ン
ブ
ラ
ン
フ
ィ
ル
タ
ー
(
0
.
4
5
μ
m
)
を
用
い
て
濾
過
し
、
褐
色
ア
ン
プ
ル
に
分
注
し
、
熔
封
す
る
。
1
0
0
℃
-
3
0
分
間
高
圧
蒸
気
滅
菌
を
行
う
。
規
格
単
位
:
1
m
g
/
m
L
/
管
貯
法
:
褐
色
ア
ン
プ
ル
(
1
-
2
m
L
)
、
冷
暗
所
保
存
。
適
応
:
健
忘
症
候
群
に
対
す
る
治
療
(
記
憶
力
増
強
作
用
)
。
術
後
の
麻
酔
緩
和
。
用
法
・
用
量
:
皮
下
注
射
使
用
期
限
:
1
年
特
記
事
項
:
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
1
g
は
水
9
0
m
L
に
溶
け
る
。
p
H
は
4
以
下
に
保
つ
。
赤
く
変
色
し
た
も
の
は
、
使
用
不
可
。
副
作
用
と
し
て
悪
心
、
嘔
吐
が
あ
る
。
類
似
処
方
:
0
.
1
%
-
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
注
射
剤
サ
リ
チ
ル
酸
フ
ィ
ゾ
ス
チ
グ
ミ
ン
0
.
1
g
生
理
食
塩
水
全
量
1
0
0
m
L
怪
電
波
中
胆
羇
旅